ソバニイルカラ

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来年2025年の特別聖年の訪れ

いつくしみの特別聖年について

カトリック赤羽教会 青年会のページより 2023年04月19日

皆さんはいつくしみの特別聖年を知っていますか?あまり聞かない言葉だと思います。今回はいつくしみの特別聖年についてお話したいと思います。

まず、聖年についてお話します。聖年の聖書的な背景は旧約聖書レビ記(25章)に登場する、50年ごとにめぐってくる土地の安息・負債の免除・奴隷の開放の時である「ヨベルの年」にあります。

教会の歴史の中に記されている最初の聖年は1300年に教皇ボニファティウスによって行われたものでした。その年から100年ごとに聖年を祝うことになりました。しかし、聖年を祝う間隔は50年、25年と短くされてきました。それは、すべての世代が一生に一度は聖年に与ることができるようにという意味があったからです。

近年の聖年は2000年でした。そのため、25年周期で考えれば次に行われるのは2025年のはずでした。しかし現教皇フランシスコは2015年12月8日〜2016年11月20日までの約1年間を「いつくしみの特別聖年」と決定いたしました。

ではなぜ教皇様は2015年にいつくしみの特別聖年を行ったのでしょうか。理由の1つとして、聖年が始まった2015年が第2バチカン公会議閉会50周年目に当る年だったからです。そして、教皇様の意向として、私たちが、自分の生活の中で神のゆるしの中にある優しく穏やかな感触を感じ、それをもっとも必要としているときに神がすぐそばにおられることを感じられるようになるためだったのです。

では、いつくしみの特別聖年では具体的に何を行ったのでしょう。それは、指定された教会を訪問することでした。教会訪問をすることで「免償」を得られるようにしたのです。この免償というのは、『ゆるしの秘跡』を受けて、すでにゆるされた罪に伴う有限の罰の免除のことを言います。

有限の罰とはなんだろうと思った方が多いと思います。罪を犯してゆるしの秘跡によって罪は許されても罪自体が必然的にもたらす悪の結果は残ります。このことを罰と言います。つまり神が罰を与えるというわけではないのです。

この免償が始まったきっかけは、ゆるしの秘跡にあります。信徒がゆるしの秘跡を受けるとき司祭から「償いとして〜」と償いとして何をすればよいかを言われます。今はほとんど、償いとして祈ることが命じられることが多いです。ですが昔、教会では、長期にわたる償いも命じられていました。それを免除したり、期間を短くしたりすることが、免償の始まりだと言われています。

 

いつくしみの特別聖年についてお話してきましたが、いかがでしたか?聖年に限らず、常に神様がすぐそばにおられることを感じながら過ごしていきましょう。