ソバニイルカラ

小さなカトリック信徒のブログ

Let it be は聖母マリアさまの「なれかし」でしょうか?

今日は、買い物途中にブックオフに寄りました。普段はブックオフのオンラインで買うのですが、今日はちょっと寄ってみました。棚にある本を眺めたり、手に取ったりしていると、突然に、Mother Mary comes to me. マザー・メアリー カムズ トゥーミーと聴こえました。ちょうどそのときにブックオフのBGMでかかっていたんですね。

When I find myself in times of trouble
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom, let it be.

たぶんこの箇所でしょう。この時、直観的にこの歌の意味は聖母マリアさまのお言葉だとしか思えなかったのです。

なぜなら、Let it be という個所ですが、これはマリアさまが、有名な受胎告知で天使ガブリエルから、マリアさまに現れて「神の母となる」というお告げをされる場面です。マリアさまは身籠られますと伝えられますが、まだ13才で、結婚もされていないマリアさまがとても困惑なさるにもかかわらず、「わたしは主のはしため、お言葉通りにこの身になりますように」と天使ガブリエルに仰るのです。

ルカの福音1・26‐38

六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。 27ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。 28天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」 29マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。 30すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。 31あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。 32その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。 33彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」 34マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」 35天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。 36あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。 37神にできないことは何一つない。」 38マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。

これをわたしたちカトリックでは、古い日本語の「なれかし」と言い、お言葉通りにこの身に「なりますように」という意味です。ラテン語でFiatと言います。つまりマリアさまは、「なりますように」と言いますから、それがそのまま Let it be の歌詞になっているのだろうと、どうしても想像してしまいます。しかし、すこし検索してみると、実はこの歌詞を書いたポール・マッカ―トニーのお母さんのメアリーさんはカトリックの信徒さんなのだそうです。だからそれを知ると、お母さんのメアリーさんが、いつもポールが困っているときに「なるように」となれかしを仰っていたのだろうかとも想像します。

というわけですが、Let it be という歌の意味や訳はいろいろあって、そのときの状況や感情によって、解釈が変わるということなのでしょうか。

わたしたちの読む福音書も今日と明日は同じ節が違って読めるのと似ているのかもしれません。

それもこれも「なれかしです」。「主のおことば通りにこの身になりますように」といっしょに祈りましょう。マリアさまにイエスさまへおとりなしを願って。主に感謝